TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

新聞を読ませたい大人、読まない子供

 昔から大人は子どもに新聞を読ませようとします。我々が子供の頃もそうでした。世の中に目を向けてほしい。様々なことに興味を持ってほしい。大人の視点を持ってほしい。子ども対するいろいろな思いがあるのです。しかし、その思いとは裏腹に、子どもは新聞を読みません。せいぜいTV番組欄か高学年になってスポーツ欄を見る程度ですね。TVの番組欄はともかくスポーツ欄を読むだけでも大したものだと思いますけど。だいたい、大人はどうだったのでしょうか?子供の頃から新聞を読んでいたいのでしょうか…もちろん思う言う人もいたとは思いますが、一部ですよね。本当に優等生だと思います。

 だいたい子どもは新聞など読むはずがありません。そりゃあ興味がないからです。日常の生活に危機感を感じるわけでもなく、何不自由なく生活できますからね。新聞から情報を得なければならい状況に追い込まれないダメですね。仮に読んだとしても理解できるわけがありません。社会面の事件程度であればともかく政治面や経済面を読んで理解するのは大人でも簡単ではないのです。

 新聞も読書と同じです。まずは、読み方を教えてあげないといけませんし、話題になっていることや事件を子供にしっかりと教えてやらないといけないのです。日常的にそういうことができていると、新聞に対する意識も変わります。また、家庭だけではなく学校でもそれが必要です。先生が詳しく解説してやればいいのです。そして、場合によっては危機感をあおってもいいでしょう。そんな日常が当然になると生徒は自ら新聞に目を向けるようになると思います。親も先生もポケモンのことしか言わないのに、どうして新聞を読むようになるのでしょうか。少し考えればわかることです。

 ご存じのように「子供新聞」というのがありますね。内容や書き方を工夫して子どもでも分かりやすいように書かれた 新聞です。昔からありますが、なかなかうまく書かれていますよね。さすがに普通紙よりはとっつきがいいですが、これもある程度親がかかわってやらなければダメですね。せっかく購読しても、見事に3日坊主で終わるのは目に見えています。

 最近は新聞の購読部数は減少しているようですね。インターネットの普及が大きいと思われますが、やっぱり報道内容・姿勢に対する疑問、いや不信感を抱く人が多いようですね。新聞によっては恐ろしく偏向した内容ですし、事実としてとらえるには疑問を感じる記事も多いです。そんな状況ですから、最近、手放しで子どもに新聞を推奨するのはどうかと思うようになりましたね。下手すると明らかにおかしい情報を子どもに植え付けることになってしまいますからね。

                          進学塾teTsu 塾長栗本博也