TETSU JUKU

塾業界や教育業界の問題に迫ります。

中3が終わった

3月18日(火)公立の発表があり入試が終わった。

3月19日(水)は中3を集めて卒業式をした。

 卒業式と言っても正式なセレモニーではない。小さい個人塾が厳粛なまでの儀式をするのも奇妙な話である。まあ、正直なところ名前はどうでもいい。タイミングや内容を考えるとして「卒業式」という言葉が近い意味になるので便宜的にこのようい呼ぶ。前に勤めていた塾では「ファイナル集会」と呼んでいた。

 普段から生徒には話したいことが山ほどある。しかし、なかなか時間がなくゆっくりと話すことは困難である。授業の合間で少しずつ話をしても、どうしても断片的になり思うように伝わらないこともある。また、タイミングも大事。中3のこのタイミングだからこそ伝わることがある。入試を終えた時だからこそ深く理解できることもある。だから、このタイミングでじっくり話すことは意義のあることである。そして何より大きな節目、区切りのタイミングである。しっかりものを考える上でもメッセージを伝えることは重要だと思う。「なぜ勉強するのか…」「将来はどうなっているのか…」「出会いや別れって何か…」そんなことを真剣に考える機会が必要だ。今日の卒業式を通して、きっと人生について何かしら思いを巡らせたことだと思う。そして、新しい世界に飛び込む決意もはっきりしたことだろう。

 

 それにしても、第一期生の生徒たちは本当にすごい集団だった。こんな短期間でこれだけ仲の良いまとまったクラスも珍しい。奇跡的だと思う。学力も様々、境遇も様々、あらゆる個性が見事にまとまった不思議なクラスだった。そして、何よりも楽しいクラスでもあった。こんな集団にそうそう巡り合えるものではないだろう。

 

 さて、高校入試はいろいろあったが、全員の進路は決まった。全員が第1志望とならなかったのが一番反省すべき点である。開校した年だからと言って許されることではない。生徒の思いにきっちり答えられていない限り、まだまだ未熟であり、問題を抱えているということである。評価すべき点も多くあるが、反省点は確実に存在する。しっかりと自分自身を見つめる必要がある。

 それにしても、多くの学びと発見があり、大きな出会いを感じた入試であった。